ペットを飼うということは命を預かるということになります。そのためペットの飼育は簡単に決断できるものではないでしょう。
家に受け入れてから「やっぱりやめておけばよかった。」と思ってももう遅いのです。
なのでこれから初めてペットを飼ってみようと検討している方にぜひ読んでほしい、ペットを飼うメリットとデメリットをまとめてみました。
今現在ペットを飼育している方も、今一度ペットの良さと気を付けるべきことに対して注目してみてください。
なぜペットを飼うのか?人の心理とは
そもそもなぜペットが欲しいと考えるのかについてまとめてみます。
単純に飼ってみたかったから、可愛いから、癒されたいからと人それぞれ思う事はあるでしょう。
ただ軽はずみな気持ちで飼育するのは後で後悔することになる可能性が高いため、今一度どうしてペットが欲しいか考えてみると良いです。
母性本能に近い、お世話したい欲
そもそも人間も含め動物のメスには母性本能が備わっており、自分を犠牲にしてでもこの子を守りたいという感情が湧く時があります。
ゴリラのお母さんが人間の子供を育てる、といったお話も聞いたことはありませんか?
そのように人間同士、同じ動物同士だけではなくても動物の赤ちゃんなどのか弱い生き物に対して本能的に「守りたい、育てたい」と考えてしまうのです。
これはお母さんだけではなく、性別問わず誰しもが「守りたい、育てたい」と考える可能性があります。
そういった”お世話したい欲”によってペットの飼育を考えるきっかけに繋がるのです。
寂しい、癒されたい
一人暮らしなどで家の中が何となく寂しい、またはストレスをペットによって癒してもらいたいといった気持ちでペットの飼育を考えることもあります。
その寂しさも、癒しがほしい気持ちにもペットの存在は非常に効果的だといえるでしょう。
家に帰れば必ず待っていてくれている存在がいるのはとても安心しますし、一度自分のペットを見たり触ったりすれば、疲れた身体も癒されるはずです。
人間の本能
人間は元々群れで生活をする生き物であり、群れのために食料を確保して分け与えて喜びを感じていたといわれています。
その本能が今でも残っているのか、ペットに対してご飯を与えたりお世話することに喜びや生きがいを感じる方も少なくはないでしょう。
よく動物園や水族館でもエサやり体験が可能な施設もあり、そうして食事を与えて動物が満足する姿を間近で見て、人間もまた満足するのです。
ペットにかかる費用
ペットを飼育するにあたり、それなりにお金がかかることは理解してください。
しかしかなりの大金持ちしか飼えないという訳ではなく、割と手を出しやすい費用かとは思います。
ただペットの購入費用だけではなく、そこから飼育費が何年もかかるということを理解することが大切です。
飼育環境を整える費用
まずペットを迎え入れるにあたり、ペットの飼育環境を整えなければなりません。
例えば、犬や猫が食事をする食器や寝床にするケージ、またトイレなどの準備も必要でしょう。
爬虫類や魚類は水槽や砂、また温度調節をする機械なども必要になってきます。
飼いたい動物ごとに用意するものは変わりますし、値段もそれぞれ変わるので飼育したい動物に対してある程度の知識が必要です。
ペットの飼育前に、飼育環境を整えたら一体いくら費用がかかるのかを計算することをおすすめします。
食費
生まれてから死ぬまで必ずといっていいほどペットに食事を与え続けるでしょう。
その食費は飼育する動物によって変わりますし、年齢によって食べる物が変わる動物もいます。
またそうした変化によって、食費も増えたり減ったりするので飼育前に食費についても調べてみてください。
またアレルギーを持った動物の飼育をする場合、アレルゲンが入っていない通常より高いご飯を用意する必要があるかもしれません。
治療費
健康が一番ですが、生きている中でいつ急にどんな病気を発症するか分かりません。
人間以外でも風邪を引いたりケガをしたりしますし、そういった際に動物病院にかかることになるでしょう。
またペットの保険も用意されているため、万が一に備えて保険に加入するのであれば月々の保険代もかかります。
たまにホテル代
旅行などで家を数日間留守にする際、ペットも連れて行けない場合はペットホテルに預ける可能性があります。
数日間留守にしても平気な設備(自動餌やり等)が整っているのであれば、ホテルに預けなくても構わないかもしれません。
しかし自分の留守中が不安であればペットホテルに預けて、責任もってお世話してもらう方が安心できるでしょう。
特別輸送代
ペットを連れて電車や飛行機に乗る場合は通常の乗車料金とは別に料金がかかる可能性があります。
小さな小動物でも電車の一般車両では他の乗客に迷惑がかかる場合があるため、グリーン車などに変える必要もあるかもしれません。
またペットと共に引っ越しをする際も、引っ越し業者の方で安全にペットを輸送してくれるオプションがある場合もあります。
そういったペットの移動に特別な料金がかかる可能性があることを覚えておきましょう。
【体験談】筆者が飼育したペットたち
筆者は昔から現在まで様々なペットを飼育してきました。
以上4種類のペットの飼育経験があり、猫と犬に関しては2021年現在でも飼育しています。
ハムスターとうさぎなどの小動物に関しては初めてペットを飼う方でもある程度飼育しやすいかと思うので、ここからデビューしたのは正解かと思っています。
実際、家族が一丸となってお世話をしなくても家族の一人が代表してお世話していて普通に生活可能でした。
猫や犬に関しては小動物とは違い、家族が一丸となってお世話をした方が飼いやすいです。
猫や犬は小動物に比べれば重さや大きさも大分違いますし、行動もかなり変わってきます。
猫も犬も家具を倒してしまったり家中をウロウロするため、家族の目があることがとても大切です。
【全ての動物】ペットを飼うメリットとデメリット
どんな動物に対しても当てはまるであろう飼育する際のメリットとデメリットをまとめます。
メリットだけではなく、デメリットまで目を通してペットとはどんな存在なのかよく考えてみてください。
メリット
安心する
ペットは家に帰れば必ず待っていてくれる存在となるため、生活において非常に安心する存在となるでしょう。
ペットは飼い主のことを大切に思っているし、帰宅をずっと待っていてくれています。
また何か自分に嫌なことがあったとしても、自分にはペットという強い味方がいることを思い出し強くなれるはずです。
笑顔の回数が増える
動物はたまに人間のような動きをしますし、逆に人間ではなかなかやらない動きもするため見ていてとても楽しいものです。
例えば、ケージの柵の間から頭を出そうとして変な顔になっていたり、お腹を出して白目をむいて寝ていたりと何ともおちゃめなことをします。
そういった動物の楽しい動きを見て、気付いたら笑顔になっていることがしばしばあるでしょう。
この子のために頑張れる
ペットを飼うと決断してから、「この子を世界一幸せなペットにしてみせる」と意気込む方も多いのではないでしょうか。
そういった強い気持ちはペットの飼育に対してではなく、「今よりもっと幸せな環境にしてあげたい」と仕事を頑張るきっかけ等に繋がる場合もあります。
ペットと泊まれる宿へ宿泊するのを目標に、仕事が頑張れたり子供はテストや宿題を頑張れたりと人に活力を与える存在です。
自分以外の大切な存在のために頑張るのは、自分だけのため以上にパワーを発揮できるでしょう。
癒してくれる
不思議な話ですがペットは疲れている人の顔色を窺い、癒してくれる場合があります。
実際筆者も、悲しくて泣いている際に飼っている猫や犬が傍まで寄ってきて落ち着くまでずっと一緒にいてくれたという経験があるのです。
もしかしたら勘違いかもと思いましたが、どうやら犬や猫は飼い主の変化に過敏に気付くようで、そうして一緒に不安になっているそうです。
慰めてくれるというよりは、飼い主の様子が変だから共に不安を分かち合うといった方が正確ですね。
ペットを不安がらせてしまうのは申し訳ないですが、しかし必要な時に側にいてくれる存在は私たち人間にとって非常に愛らしくて大切な存在となるでしょう。
デメリット
時間を取られる
日常の時間に、「ペットを飼育する時間」がスケジュールとして毎日組み込まれるでしょう。
ケージやトイレの掃除や食事、犬であれば散歩の時間が自分のスケジュールから取られます。
しかし家族でペットを飼育しているのであれば、分担して行えば一人一人の負担を減らせるはずです。
お金がかかる
ペットを飼育するにあたり、何をするにも基本的にお金がかかります。
初期費用は払いきりではありますが、食費から病院代など継続して発生する費用もあるでしょう。
しかし毎日数千円かかるといった訳ではないため一度、月や年単位でかかる費用を大まかにまとめた後、日割りにして考えてみると安く感じるかもしれません。
一日おやつを我慢すれば問題ない程度であれば、ペットを飼育するという敷居も低く感じるのではないでしょうか。
失った際の絶望感が高い
愛情をたっぷり込めて生活を共にしていたペットを失うと、その喪失感に絶望するでしょう。
そのままペットロスとなり何をするにも気力が沸かない、鬱病のような状態になる可能性もあります。
その絶望感にしばらく立ち直れないかもしれませんが、時間が解決してくれるはずです。
またペットロスを癒すのは同じくペットとも言われており、次のペットを飼う方も少なくないです。
一度愛したペットと同じようにまた違うペットに愛情を注いで、また頑張れるという方も多いのではないでしょうか。
住宅関係の問題
元々は野生で生きていた動物を飼育するにあたり、野生本能で穴を掘ったり壁をかじったりする動物もいます。
犬や猫などの大きな動物であればしつけをすることが可能かもしれませんが、小動物をしつけるのは難しいでしょう。
そうすると家の修繕費がかかったり、賃貸であれば最初から割り増しでお金がかかることもあります。
また近隣住民の迷惑になる騒音問題や、賃貸自体が動物を受け入れていない場合もあるので注意してください。
【動物ごと】ペットを飼うメリットとデメリット
ペットとして飼育されている人気の動物それぞれのメリットとデメリットを書き出してみます。
ペットを飼いたいけど、自分にはどの動物が向いているかなど悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
犬
メリット
犬種にもよりますが知能はそれなりに高く、おすわりやお手などは簡単に教えられますし、しつけもしやすいです。
また犬が同伴可能なカフェやホテルなどの施設も多く、一緒に旅を楽しめて思い出を沢山作れるのも大きなメリットでしょう。
犬は分かりやすいほど感情をあらわにするため、尻尾や表情から簡単に感情を読み取ることが可能です。
そのためコミュニケーションも取りやすいですし、犬が喜んでいると飼い主まで嬉しくなってしまうのではないでしょうか。
デメリット
犬は口を開けることが多いですし、散歩もするため汚いものが嫌いな方には不向きかもしれません。
おやつや食事を与える際に、自分の手や床がよだれでベタベタになることもしばしば。
また散歩では犬に靴を履かせなければ、帰宅後に足を拭いたり汚れた身体を拭かないと家中土まみれとなるでしょう。
そうした汚いことをなるべくしたくない、触りたくないといった方は犬の飼育は向いていないかもしれません。
猫
メリット
猫の甘え方は非常に可愛く、撫でて欲しかったりご飯が欲しかったりする時にスリスリして近寄ってきます。
また犬の一鳴きに比べれば、猫の鳴き声は大分静かな方ですし、静かに落ち着いて生活出来ることもメリットです。
猫の性格にもよりますが、甘えん坊な猫は飼い主の膝の上で寝たり、一緒に布団で寝たりとずっとそばにいてくれることもあるでしょう。
逆にマイペースで必要以上に近づいてこない種類の猫もいるため、飼い主の好みで生活環境を選べるのも特権です。
デメリット
犬に比べて大分マイペースなため、しつけをするのは難しいかもしれません。
犬はおやつなどで誘導して、「ダメだよ」など言えばある程度覚えてくれます。
しかし猫は「だから何?」といった感じであまりいう事を聞かないことが多いです。
そのため猫を動かすのではなく、人間が動かなければいけないと考えるようにしましょう。
うさぎなどの小動物
メリット
小動物は身体が小さいため、その分小さなケージなどで十分です。なのでケージなどの置き場所に困らないで済むでしょう。
また攻撃性も少なく、もし攻撃をされたとしても一大事に繋がる可能性がかなり低いです。
少し噛まれても「いてて」レベルで済んだり、身体が小さく軽いためすぐに引きはがせます。
小さな子供でも持てるハムスターなどは、子供が動物に対して学べる良いきっかけともなりますし、初めてペットを飼うならデビューとして大変おすすめです。
デメリット
身体が小さいため、家の中で自由に歩かせているとどこに隠れてしまったか見付けるのに時間がかかります。
またウサギなどは家中にコロコロしたフンやおしっこなどの粗相をするなどで手間がかかるかもしれません。
しかしウサギも一応トイレを教えることは可能ですし、部屋に放す時はしっかり監視していれば問題ないでしょう。
小動物は寒さや暑さなどに耐えられるレベルが低いため、そうした部屋などの住環境をしっかり調節することも必要となってきます。
鳥
メリット
言葉を覚えるインコなどは、一緒に歌を歌えたりお話が出来たりして本当に自分の子供が増えるようでとても楽しい生活を送れるでしょう。
また室内で放鳥した際も、名前を読んだら遠くからこっちまでちゃんと来てくれて、まるで鳥使いになれたかのような気分を味わえます。
ふくろうなどお喋りができない鳥でも、ふわふわの羽毛やつぶらな瞳が可愛いですし、優しい鳴き声で癒されるはずです。
デメリット
フンの問題が非常に多く、室内で放鳥した場合はいたるところでフンをしてしまう可能性があります。
またケージ内でのフンの処理をする際も掃除をすることになるので、新聞紙の用意から何まで準備をする必要があるでしょう。
更に朝になると元気に鳴いたり、お喋りや歌を歌ったりする場合は近所の騒音問題へと繋がる可能性もあります。
夜は基本的に静かに寝てくれるため、日中に人が活動している分には鳥の鳴き声くらい大したことはないかもしれません。
しかし神経質な方は気にするかと思いますので、一度近所を確認してから飼育を検討するようにしましょう。
【まとめ】デメリットも愛せないと飼えない
ペットを飼育することには、可愛いなどのメリットだけではなくもちろんデメリットもあります。
各動物のデメリットを確認して、一つでも対応困難な物があるのであればペットの飼育はおすすめできません。
しかし家族で協力したり、どうにかして補える程度であればペットを新しい家族として受け入れましょう。
デメリットも込みでしっかり愛することが出来れば、あなたの一生のパートナーとなるはずです。
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