天狗の画像などは見たことはあるけど、結局天狗って何者なの?と思う方もいるでしょう。
天狗についてあまり興味のない方なら、天狗についての情報は「赤い顔で長い鼻、以上!」ではないでしょうか。
実は天狗って沢山の伝説があり、非常に興味深い存在なのです。
今回はあまり知られていない天狗についての情報をまとめてみましたので、ぜひ読んでみてくださいね。
天狗とは一体なに?
天狗とは山伏姿であることが多く、赤い顔に長い鼻が特徴的です。また背中には大きな翼があり飛ぶこともできると言われています。
他にも神通力を自在に扱えるため、山を整地して寺院の建立を手伝ったとされる天狗もいるのです。
妖怪や神として崇められている
天狗は「妖怪」や「神」として崇められており、外見も個性的なため様々な場面でキャラクターとして見る機会があるでしょう。
また妖怪といえば人を困らせる妖怪や、ご利益をもたらしてくれる妖怪もいます。
天狗はいたずら好きですがどちらかというとご利益をもたらしてくれて、人間の手助けをしてくれる良い存在だと筆者は感じています。
天狗の種類
天狗のなかにも様々な種類があります。
上記以外にもいるのですが、大体寺院などで見かけるのは大天狗と烏天狗かと思います。
大天狗は一般的にイメージされることが多い、赤い顔に長い鼻が特徴となる天狗です。
しかし烏天狗に関しては、名前の通り烏の様に黒く、顔にくちばしがある天狗となります。
天狗は人なのか
天狗は人間の姿に非常に近いため、元々人間だったのではないかと考えられるでしょう。
しかし特徴的な長い鼻や、背中にある翼を見ると人間ではない別の生き物にも見えるかもしれません。
天狗について様々な見方や意見があるのでまとめてみます。
鳥のようにも見える
烏天狗はくちばしがついているため、羽の生えた上半身は鳥で下半身は人間と見られるでしょう。
また大天狗に関しても空を飛行していれば鳥に見間違うこともあります。
天狗は地上にいれば人間に近い格好をしていますが、なぜ烏天狗のようにくちばしまで付いている天狗がいるのでしょう。
天狗の表現には様々あり、表現する人によって様々なので鳥のように見えるのも頷けます。
外国人の説もある
鼻が長く赤い顔ということで、昔の日本人が初めて外国人を見たイメージなのではないかという説もあります。
白人は日焼けしたり顔に血が集まると、日本人より顔の赤みが目立つことがあるでしょう。
更に日本人と比べて鼻も高く、そういった要素を誇張して描かれたのが天狗なのではないかという説です。
しかし天狗は外国人だったという説はこれまでの天狗伝説よりかなりかけ離れているため、あまり周知されているものではありません。
天狗の由来
語源は中国から「天を駆ける狗」として語られていますが、飛鳥時代からどんどんと変わっていき今現在のイメージとなっています。
そのため今回ご紹介する天狗は、大きく影響を与えた室町時代から今現在の天狗についてです。
天狗といえば山伏姿と語られることが一般的であり、その理由は山伏が修行した後に天狗となるのではないかと考えられるからです。
山伏が山で修行をすると神通力などの壮大な力を得ることが出来るといわれていました。
そのため天狗となった山伏は、そのままの装束で神通力を扱い様々なことを行ったのではないかと考えられるでしょう。
天狗伝説で有名な場所
日本には各地に天狗伝説として有名なスポットがあります。
天狗が活躍していた場所として愛されており、各スポットでは天狗の存在を感じられるでしょう。
以下では筆者が実際に訪れた天狗スポットをご紹介します。
鞍馬山
京都にある鞍馬山には、かつて天狗が牛若丸(源義経)に武術を教えたという伝説があります。
実際に訪れてみると、登山コースの各地に実際に牛若丸が修行の場として使ったであろう痕跡が残されているのです。
例えば、牛若丸が身長を測ったといわれる背比べ石や水飲み場などがあります。
また沢山の大きな杉の根が大地に力強く根付いている光景を見れば、尋常じゃない自然のパワーを感じられるでしょう。
そうした歴史や伝説を体感しながら観光できるスポットなので、天狗に興味がある方に大変おすすめです。
高尾山
高尾山は天狗になる前の山伏が修行をしていた霊山といわれています。
実際に2021年現在でも一般人の方が体験できる滝行なども設けており、修行の場として打ってつけの山なのです。
そのため修行をした山伏が天狗となり、今でも高尾山を守っているといわれても頷けるでしょう。
大雄山
大雄山にお寺を建立したいと考えた僧の弟子が天狗の姿に化身して、神通力を駆使し今の最乗寺を建立したという天狗伝説のある山です。
山の中にも関わらず綺麗に整地されており、見どころ満載のかなり広い境内のため天狗の力のお陰だと感じるのではないでしょうか。
【まとめ】天狗は不思議でかっこいい
天狗は「道開きの神」だったり「いたずら好きの妖怪」だったりと様々な言い伝えがあります。
そのエピソードのどれもが個性的で魅力的であり、今まで沢山の人々を魅了してきました。
例えば山小屋で休んでいる人間を脅かす為に大声で笑ったり、かと思いきや迷子の小さい子を家まで送り届けたりと様々です。
いたずら好きだけど、迷える人間に力を貸してくれる天狗は何とも素敵ではないですか?
結局沢山の言い伝えがあるため、由来などを一つに絞ることは難しいのですが、そんな不思議な天狗に対して興味を持ってもらえたら幸いです。
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