「むずむず脚症候群」という疾患をご存知でしょうか。
一見ふざけた名前かと思いきや、実は小さい子供から大人まで年齢問わず誰しも発症する可能性のある疾患です。
むずむず脚症候群が発症すると耐え難い苦しみがあり、そのまま入眠障害などに繋がる場合もあります。
今回はそのむずむず脚症候群について、筆者の体験談も交えながらご紹介します。
「むずむず脚症候群」とは?
まずむずむず脚症候群とは、その名の通り脚部にむずむずした不快感を感じる疾患です。
この「むずむず感」はとにかく例えることが難しく、一口に「むずむずする。」と言えません。
人によっては「足の中を虫が這いずり回っている感覚」だったり、「つま先側と膝側にずっとピーンと伸ばされている感覚」だったりと様々です。
筆者としては「足が次第に熱く重くなり、足の中がしゅわしゅわと泡立っている感覚」と例えると近いかもしれません。
こうした例えは実際にむずむず脚症候群を経験した方にしか伝わり辛く、病名のポップな感じも相まって理解されなかったりバカにされたりと体験してきました。
このむずむず脚症候群は寝ている時や座っている時などのじっとしている時間に起こりやすいと言われているのです。
またそうした脚部への不快感は想像を絶する苦しみとなるため、寝床についた際に起こった場合は入眠に時間がかかってしまいます。
むずむず脚症候群になる原因
2021年現在でもむずむず脚症候群になるはっきりとした原因は見つかっていません。
しかし筆者の経験上、これかな?と思う節があるのでいくつか挙げてみます。
ストレス
筆者が小学生低学年の頃にむずむず脚症候群を初めて発症したのですが、その日は特別ストレスを過度に感じた夜でした。
お恥ずかしい話、当時インターネットサーフィンをしている最中にフィッシングサイトへと飛んでしまい、まんまと騙されたのです。
架空請求の画面が表示され信じてしまい、恐怖に怯えながら布団に潜り込み目をつむっても中々寝られませんでした。
その時、両足がじゅわ~と熱くズンと重くなりそれからしゅわしゅわと足の中が泡立ち始めたのです。
何言ってるんだ?って感じだけど、これ凄く上手い例えだと思うの。
その日の前日も当日も、いつも通りの生活をしていましたし生活習慣が原因とは思えません。
そのためストレスがむずむず脚症候群を引き起こす大きな要因の一つといえるでしょう。
薬の副作用
それではむずむず脚症候群を抑えるための薬を飲もう!と言いたいところですが、筆者はこの薬の副作用によって更なる地獄を見ました。
筆者がむずむず脚症候群に対して処方された薬は、睡眠薬と身体の緊張をほぐす薬だったのですが、この緊張をほぐす薬によって副作用があったのです。
人によって副作用の出る出ないが変わりますので名前は伏せますが、脚部だけではなく手までむずむずしてしまいました。
睡眠薬も飲んでいたので睡魔が来るはずなのですが、その睡魔に勝るほどの威力で脚部も手もむずむずしてしまい、その日の夜は心身ボロボロです。
このように自分の身体に合わない薬を服用すると副作用でむずむず脚症候群が発症する可能性もあります。
妊娠
筆者は妊娠経験はありませんが、妊婦さんがむずむず脚症候群になる確率が高いといわれています。
その原因もまた不明なのですが、同時に内蔵疾患がある方や鉄欠乏性貧血の方もむずむず脚症候群になりやすいです。
なので、妊娠中の鉄分不足やホルモンバランスなどによって引き起こされるのではないかと推測できるでしょう。
また妊娠中により食事や行動など様々なことを制限するかと思います。そうした制限や体調によるストレスとも繋がるかもしれません。
むずむず脚症候群になるタイミング
むずむず脚症候群は大体夕方から夜にかけて発症することが多いといわれていますが、具体的にどんなシチュエーションで発症するのでしょうか。
筆者が実際にむずむず脚症候群を発症したタイミングを以下にまとめてみます。
じっとしている時
寝床についた時や座っている時、はたまた立っている時などのじっとしている時にだんだんと脚部に違和感を覚え始めます。
むずむず脚症候群は脚部を動かすと落ち着いてくるという特徴があるので、歩行している時などは全く問題ありません。
しかしこうしたじっとしている時にむずむずが始まってしまうので、これから寝ようというタイミングで発症するとたまったもんじゃありません。
また授業中や就業中、満員電車で座っている最中でも起こるため、その場ですぐ歩行できないタイミングでも起こり得ます。
ストレスを感じた日
日々の生活では様々なストレスがあるでしょう。そのストレスも発散しなければ着々と積み重なっていきます。
そのストレスが爆発した日、または特定の日に過度にストレスを受けた場合、急に発症するのがむずむず脚症候群です。
自分では気付かないストレスでも、むずむず脚症候群によって身体からSOSが出ていることに気付く場合もあるのではないでしょうか。
飲酒した夜や翌日
ほろ酔い程度でも泥酔状態でも飲酒をした夜にむずむず脚症候群になる場合があります。
しかし飲酒によって発症したむずむず脚症候群は、単純にアルコールによる血行や血流の問題なのではないかと筆者は考えています。
またそのむずむずは飲酒した日だけではなく次の日の夕方位まで残っている場合があるため、しっかり寝たい方は翌日は飲酒を控えるようにしましょう。
むずむず脚症候群の対処法
もしむずむず脚症候群になってしまったら、ぜひやってほしいことがあります。
筆者が実際に行ってむずむず脚症候群に上手く対処できた方法を以下でご紹介します。
薬や漢方
むずむず脚症候群に効くといわれる薬や漢方がしっかりと存在しています。
また人によって薬か漢方か合う合わないがあるので、自分の身体にあったものを選ぶとよいでしょう。
筆者は心療内科にて処方してもらったので、どの病院へ行けば良いか分からない場合は心療内科がおすすめです。
足に意識を向けない
筆者はむずむず脚症候群のプロなので、今では小さいむずむずなら自在に寸止め出来ます。笑
というのも、むずむず脚症候群が発症する直前に「あ、むずむず脚症候群来るぞ。」という感覚が分かるようになってくるのです。
そのためむずむずが始まると思ったら、一気に別のことを考えて足への意識を向けないようにします。
自分の足の存在を一気に忘れて、全く別のことを考えることがコツです。
ただしむずむずレベルも日によって大小あり、レベルが大きいむずむずに関しては抗うことができません。。。
いつか大きいむずむずにも勝ってみせる!
少し運動する
むずむず脚症候群はじっとしている時に発症し、足を動かすと治まることがほとんどです。
そのためむずむずが始まってしまったら、運動できる場合は少し運動をしましょう。
筆者は夜中にパジャマのまま外に飛び出して思いっきり走りました。(危ないからすぐ帰ったけど)
治まるのは運動している一瞬だけかもしれませんが、その運動での疲労が勝ってスッと寝れるかもしれません。
すぐに体を動かせるのであれば、その場でももあげをするなど脚部を少し動かしてみましょう。
おすすめしない対処法
むずむず脚症候群に困った筆者が様々な方法を試して、おすすめしない方法を厳選しました。
ただし人によって合う合わないがあるので、自分の身体に合わせて検討していただけると幸いです。
足のツボへの刺激
よく「むずむず脚症候群に効くツボ」というのを見かけますが、筆者にはまるで合いませんでした。
足とは関係のない手などのツボだったり、すねやふくらはぎのツボだったりと効果的といわれるツボは様々あります。
筆者の押し方が良くないのかもしれませんが、逆にむずむずしている足に意識が向いてしまいとにかくずっとむずむずと格闘しました。
日頃からツボを刺激しているのであれば強く効果が出るのかもしれませんが、今すぐ解決したい方には逆効果かと筆者は思います。
合わない薬の服用
信頼できる医者に処方してもらったからと、合わない薬を服用し続けるのは逆効果となるでしょう。
事実、筆者は先述した通り合わない薬の服用で手までむずむずしてしまいましたが、医者を信頼して数日間は服用し続けました。
その数日間は寝たいのに寝れないですし、今まで脚部だけをケアしていたところを今度は手までケアしなければなりません。
そのため、両足をバタバタしながら拍手をして寝るといった本当に寝る気があるのか疑うような姿勢で寝ていました。
なので一度や二度服用して自分に合わないと思った薬はすぐに服用を辞めて医者に相談するようにしましょう。
暴れる
むずむず脚症候群は耐え難い苦しみがある疾患のため、どうしようも出来ずに暴れたくなります。
両足をグーで殴ったり叩いたり、床を思い切り蹴ったりと暴れてしまうこともしばしば。。。
しかし、暴れてもその瞬間にしか緩和されず怪我をしたり物を壊してしまったりと二次弊害を生む可能性があります。
そのため暴れたい気持ちは痛いほどよく分かりますが、決して暴れずに上述したおすすめの対処法をぜひ実践してみてください。
周りが寝静まっている時に床を蹴ったりすると、結構響くんだよね。泣
【まとめ】慌てずに対処しましょう
初めてむずむず脚症候群を発症した場合、今までにない症状に戸惑うことでしょう。
その場にいる周りの方にも「足が変な感じ。」では上手く伝わりませんし、どう苦しいのか例えるのも難しいです。
またそのむずむずする夜をどうにか越えても、次の日もまた次の日もと繰り返し発症する場合もあります。
そうして入眠障害などを併発する前に、少しでも気になったらすぐに病院へ行きましょう。
また薬が効くまで待っていられない方は、気休め程度ではありますが、一旦自分の足のことを忘れてみてくださいね。
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