通勤時など混雑した電車やバスで長時間立っていると、何だか体調が悪くなる。。。といった経験はありませんか?
筆者が会社に出社していた頃、片道1時間程度の電車通勤にてほぼ毎日のようにグロッキーになっていました。
心身共に調子がすこぶる良い日以外は基本的に体調不良になっていたため、この問題は本当に厄介でした。
今回は、そんな長時間の起立姿勢によって引き起こされる謎の体調不良について解明していきたいと思います。
長時間の起立姿勢による様々な症状パターン
長時間の起立姿勢をしていたとしても、足や腰などが痛くなる程度で別に体調不良とまではいかない方の方が多いのではないでしょうか。
しかし中には体調不良を引き起こし、その後の生活に支障を来す場合もあります。
具体的な体調不良の症状を見ていきましょう。
胃もたれや食欲不振
座っている時は平気だったのに、長時間の起立姿勢中にどんどん吐き気を感じたり、胃もたれしたりします。
筆者は胃もたれよりかは腹部膨満感が強く、ガス溜まりのような不快感をおぼえます。
食べ過ぎた訳でもないのに、胃の周辺がパンパンに膨れ上がっている気分になり食欲がなくなってしまうのです。
また朝食を抜いた場合では、お腹が空くのではなく常に満腹感となってしまうので朝食以降も何も食べられなくなる日もあります。
流石に一日何も食べない訳にはいかないと無理に食べ物をつめてしまえば、今度こそ胃もたれになってしまうという負のサイクル。。。
立ち眩みやめまい
混雑している電車内で座れなかった場合、長時間起立姿勢を保つことになるでしょう。
また人混みによってまともに酸素を身体に取り入れられないといったケースもあります。
その際、立ち眩みやめまいを引き起こしてしまう可能性があり大変危険です。
実際に筆者は脳みその中心がツーーと冷えていき冷や汗もダラダラ、そして次第に口の中がシュワシュワして視界が緑になり倒れたことがあります。
耳がこもる(耳管開放症)
座っていたり寝転がっていると何ともないですが、起立姿勢になると耳管開放症の方は症状が出始めます。
耳管開放症だと自分の声や呼吸音まで聞こえてしまい、だんだんとストレスが蓄積されていくのです。
そのため胃もたれや立ち眩みなどに加えて、過度なストレスによりどんどん体調不良が悪化していってしまうでしょう。
耳管開放症については後日別の記事にてご紹介します
体調不良になってしまう原因
ここまで紹介してきた体調不良の症状が自分の身に降り注いだらとても嫌ですよね。
どの様な原因によって様々な症状が引き起こされてしまうのか確認しましょう。
長時間の起立姿勢
今までご紹介した症状は大体「長時間の起立姿勢」によって引き起こされます。
起立姿勢では体内の血流が脳に到達するまで時間がかかるのです。
そのため貧血の方や血圧異常の方にも同じような症状が出ることがあります。
体内を循環している血流の遅延によって様々な体調不良に繋がるため、大変厄介な問題です。
寝不足や昼夜逆転生活後
寝不足であればこれまでご紹介した様々な症状と同じような体調不良を引き起こす可能性があります。
また昼夜逆転生活真っ最中だったり、最近までそんな生活をしていたりすれば自律神経の調子が悪い状況です。
自律神経も同じく自分の体調問題に繋がる重要な神経なので、このような結果へと繋がるでしょう。
寝不足や昼夜逆転生活は体内時間が狂ってしまい、脳みそが自分の思うように機能してくれなくなります。
緊張などによるストレス
ストレスも自律神経に関わるのですが、寝不足や昼夜逆転生活などによる体内時間とはまた別の問題です。
適度なストレスであれば人間が生きる上で必要となる要素ですが、過度なストレスは心身共に疲弊させてしまいます。
過度なストレスによって自律神経が乱れてしまった結果、ご紹介した体調不良などに繋がるのです。
キーワードは「自律神経」!
食生活
食生活の乱れによって血流が悪くなり、体の機能が低下して結果的に体調不良に繋がる場合もあります。
栄養バランスはもちろん、水分をあまり摂らない方も何かと調子が悪いと感じたことはありませんか。
食事もそうですが、水分をまめに摂らないとご紹介した症状以外にも脱水症状や、大きな病気を招く危険性もあるため注意しましょう。
もしかしたら起立性調節障害かも?
起立性調節障害とは自律神経系からくる症状で、血流などを循環する機能が低下してしまうものです。
自律神経系の問題なので栄養の摂れた食事を意識していたとしても、過度なストレスや睡眠サイクル、またお子様の成長期などによっても引き起こされます。
そのため防ごうとして防げるほど簡単なものではなく、自分では中々上手く対処できないことが特徴です。
自律神経系の問題が原因
自律神経に関わる例としてストレスや体内時間をご紹介しましたが、それ以外にも身体の機能が成長する際も自律神経が関わってきます。
お子様が急に朝起きられなくなったり、登校を拒否したりするのももしかしたら起立性調節障害が原因となる可能性があるのです。
朝起きられないまたは午前中に調子が悪いのは、寝起きで血圧が低下しており血流の流れが悪くなっているため脳や他の機能に血液が循環するまでに時間がかかります。
酷いとこんな危険が
起立性調節障害の症状が酷い場合、急に失神してしまうといったケースもあります。
お子様の環境でいうと、全校集会などによって長時間起立姿勢のままでいたら突然倒れてしまったなどが挙げられるでしょう。
筆者も実際に小学生や中学生の頃、全校集会や体育祭の説明時に急に倒れている子を見かけました。
数分後に先生がかけつけて起こすと、もうケロッとしていて「貧血かな。」で済まされていました。
その子たちが実際に起立性調節障害だったのかは定かではありませんが、こうして急に失神する場合があるので注意が必要です。
また急な転倒により打ち所や場所が悪ければ、思わぬ事故や二次被害にも繋がる可能性があります。
少しでも気分が悪いと思ったのなら無理をせず、すぐに安静にしましょう。
起立性調節障害の予防法
起立性調節障害は自律神経が関係しているため、自分で思うように操作出来ません。
ですが起立性調節障害の症状が発症しにくいように予防できることはあります。
以下の予防方法を心がけて、体調不良になりにくい身体を目指しましょう。
食生活を見直す
栄養バランスの摂れた食事や水分をしっかり摂ることで、起立性調節障害以外にも沢山の病気を予防できます。
貧血の方は鉄分を多く摂るなど、自分の身体の問題に合わせた食事を心がけるようにしましょう。
体内時間を戻す
人間の体内時間は古くから、明るくなったら活動し暗くなったら休養すると作られています。
また日光を浴びると体内時間が戻るとも言われているため、なるべく規則正しい生活を心がけましょう。
夜勤などによりどうしても日中に寝る場合もあるでしょうが、その場合は決まった時間に睡眠をとる習慣が大切です。
長時間の起立姿勢を避ける
自分が起立性調節障害か不明だとしても、少しでも気分が悪くなってしまったのなら座ったりしゃがんだりして安静にしましょう。
まさか姿勢で治るとは思わないかもしれませんが、一度座ったり寝転がってみて症状が軽くなるようなら起立性調節障害を疑ってみてください。
起立性調節障害の方は職場や学校などの周りの方にあらかじめ伝えておき、長時間の起立姿勢をせずに許される環境を整えましょう。
ストレスから身を守る
自分のストレスの原因がはっきりしている場合は、ストレスが解消できるよう努めてください。
しかし外的要因の場合もあるため、自分の力だけではストレスから身を守るのは難しいかもしれません。
ストレスを防ぐのは簡単ではありませんが、周りの方の力を借りて自分の身体を労わることに専念しましょう。
起立性調節障害になるのは子供だけじゃない
起立性調節障害は決してお子様だけに出てくる症状ではありません。
成長期や思春期などによる自律神経のはたらきによって引き起こされることが多いです。
しかし結局のところ自律神経の問題なのであれば、誰にだって起立性調節障害になる可能性はあります。
もし周りに起立性調節障害の方がいても決して「それって子供だけでしょ。」と思わずに、手を差し伸べてあげてください。
また自己の体調管理で簡単に防げるものではないため、「体調管理ができてない!」などと責めることも辞めましょう。
生活環境を整えよう!
急に今までの生活環境を整えるのは最初は難しいかもしれません。
しかし日々の努力でじわじわと自分の体調が良くなっていくことが分かるでしょう。
まずは水分を一日2リットル程とるなどと意識することから始めてみてはいかがでしょうか。
また過度なストレスがある場合は、話しやすい人に相談してみてストレスから身を守ってくださいね。
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